忙しい中でも、一応は読書しております。
そういえば読後のレビューも全然してないなぁー・・・・
ということで、最近読んだ本で衝撃な奴から・・・・・
昔からアマ○ンの劣悪な労働環境が問題になっており、へらへら笑いのCEOさんが、アメリカのTVの企画で、そういう仕事を経験するということで、仕事中も終わって疲れててもトレードマークの”へらへら笑い”を貫いていたなぁー、と思い出しますが・・・
この本では、その背景とそこで働いている人たちが、生々しく描かれて言います。
所謂ミドルクラス(中間層)の人たちと思われていたヒトや、当然ながらのロークラスの人々だけでなく、スモールビジネス経営者、企業幹部のアッパークラスの人々も、何かの拍子に転落に落ち込み、這い上がれず結果的にこの階層に追い込まれる状況は、正直ゾッとしますな。
アメリカ人の”ポジティブシンキング”気質で高齢者が困難に立ち向かおうとする状況も、ハッピーエンドにはならず、その状況が涙を誘うような状況。
そんな高齢者を、教育する人たちが、若い正社員達。でも、その中の正社員の中にも、年老いた人たちは、年齢の問題から正社員から転落し、同じ状況に置かれてしまったり、
このような労働者を上手く安く雇用し、大企業は効率的な経営=利益向上を確立しているのを見ると、ある種のアメリカの社会ホラー(?こんな言葉あるっけ?)みたいな本です。
この本を見ると、ロバート・キヨサキの強烈な警告が思い出されますが、うろ覚えですが、こんな内容だったような(間違っていたら御免):
“中間層はなくなり、搾取するモノ、搾取されるモノの2階層になっていくだろう”
”老後の備えが出来ない人々が死ぬまで働かされる状況がくるだろう”
”401Kなどの保証を老後の唯一の蓄えにするは間違っている”
”ファイナンシャルインテリジェンスが無ければ、ゲームに勝てないが、その重要性に気づいている中間層は少ない。いつか気づくだろうが、その時はもう遅い・・・”
##こんな感じかなぁー。まぁ、ニュアンスだけ伝わってくれれば。
この本は、上記のロバキヨの予見した世界の一部を具現化したようで、気持ち悪さを感じるのもあるかと。
著者は単純な取材だけなく、労働環境に飛び込んで経験してくるが、若い彼女でも、”こんな環境で働くのはムリ!”ということで飛び出してしまう。体力も気力も劣る他の高齢者が、その仕事を続けている状況は、正に劣悪という言葉しか当て嵌まらないが、そこから抜け出す方法もなく、続けていくしか手段がない・・・著者は、ジブンのホームのNYへ戻るが、安心も感じながら、なんともいえない”居心地の悪さ”も同居させながら、ジブンの周辺を歩いていると、”車上生活者”の多さに驚いたり、と中々の見せ場もあります。
また高齢者労働者が、選択する車上生活に関するコミュニティの活動も紹介。アメリカのヒッピー文化に根付く活動も、大きく変化しているなーと思います。
#最近は、日本も車中泊なんて流行りつつありますが、こんな形で進化するのか?
後は、高齢者の中には、この生活を抜け出すために、田舎での暮らしにあこがれている、そこの楽園を求めようとする人たちもありますが、そこも果たして永住の地なのか?というようなオチで、ホント救いようのない世界観を繰り広げています・・・・
果たして、日本はどのようになっているのか?地方で、Ama○onのドデカイ配送倉庫を見ると、なんとも言えない気持ちになります。もっと酷いのか?あるいは、違った形でもっと良い方向に向いていくのか?
日本において、同じような劣悪な環境での高齢労働者に落ち込まれたら、どうやってその状況を打破するのか?
ホント色々と考えさせてくれる本でしたし、読みモノとしても良くできた本だなぁーと思います。
春秋社
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