”返信くるかなぁ?”と淡い期待を持ちながら、
数日すると、すっかりそんなことも忘れてしまいましたが、
その翌週に、スマホに知らない伝言が。
”あのー、お手紙を書かれた方でしょうか・・・・ワタクシ所有者のXXXでございます。”
と、所有者の方から伝言が!
ええっ!?こんなに早く返信くるんかいなぁ?もしかして、物上げの才能あんのか?
と変な思いもよぎりますが、
早速お電話すると:
・相続で引き取った戸建てであるが、現在誰も住んでおらず、処分したいと思っていた
・5号機は、元々所有者のご尊父が建てていたもので、相続のために土地を分筆し、
戸建を立てた経緯がある
・売却は値段次第になる
とのことで、早速日取りを合わして、戸建で話合いをしましょうということで。
翌週に、現地で、初顔合わせ。所有者の方は歳は60-70台のご婦人。
内部に入れてもらって、色々と拝見する。
うーん、残置物しこたまあり。まぁ、ごみ屋敷ではありませんが。
で、畏まって、炬燵でお茶を飲みながら、正座でお話をお伺いすると:
・相続は、この方になったが、売却相談しても、業者も嫌がって進まない
・残置物も整理したいと思っていたが、やり方がわからず、そのまま
・前面の道は、赤道ではなく、ちゃんとした道と聞いている
・ただ、戸建てと道路の間に、三角の土地の部分があり、そこは実は自分の持ち分ではない
・昭和のある時代に隣人が勝手に、その部分を登記した経緯がある(えっ??)
・隣の所有者は、欲を出して、勝手に登記して近所から総すかんをくらう
・ご尊父の親戚一同、市役所に駆け込み、”なんとかしろ!”とクレーム入れまくるが、市役所は、”それは、お互いで決着つけてください・・”というばかりで、拉致があかず
・隣の所有者とは、喧嘩状態で口も聞かない状態が続いたが、5,6年前に病気になる
・最終的に、お亡くなりになるが、”欲にくらんで、あの土地を取ったのは間違いだった・・・”と反省していたみたい(ホントか?)
・で、その隣人の物件は、業者に販売されてフルリフォームされて、現所有者に販売
・業者がちゃんとしていたようで、通行や掘削の権利は現所有者同士で結んでいる
・・・・・・
おい、この戸建て買っても、接道不可かい???
この経緯をみると、まんま宅建の権利関係のハナシがリアルに存在するんだなぁーと
感心する。昔は、勝手に人の土地を登記する行為も、平然と行われたみたいで・・・
話を聞きながら、”接道無理・・・”と正座の痺れのせいで、アタマくらくら。
まぁ、1時間半くらい、お話に付き合いましたから。
もう、ほとんど、昔の隣人の愚痴が8割ほど。
これ、相当根深いんだろうなぁーと。
後は、意外とこの周辺、
変な土地の区画になっているものや、廃墟も多いんですので、
”昔、なんかあったんだろうなぁー”という予測とぴったり。
しかし、このブッケンも、面倒なことになってたのか・・・
がっくりはしましたが、”越境の問題があるしなぁー”と。
後は、こんな複雑なブッケンを所有しながら、何も知識もなく、
どうするか?オロオロするご婦人に対して、
”これを処分して現金化してもらったほうがいいでは?”と、
変な同情心も芽生える。
#資産はあるでしょうけど、やっぱ、色々不動産で悩ませているようですし。
ということで、その日は特に金額を提示はしませんでしたが、
後日電話で、”XXX万でいかがですか?”と提示するとOKとなりました。
(まだまだ、ネタには困りません、このシリーズ・・・続く)