17号機購入物語 その4 -愚痴を、正座の状態で聞くのはやめましょうー

”返信くるかなぁ?”と淡い期待を持ちながら、

数日すると、すっかりそんなことも忘れてしまいましたが、

その翌週に、スマホに知らない伝言が。

”あのー、お手紙を書かれた方でしょうか・・・・ワタクシ所有者のXXXでございます。”

と、所有者の方から伝言が!

ええっ!?こんなに早く返信くるんかいなぁ?もしかして、物上げの才能あんのか?

と変な思いもよぎりますが、

早速お電話すると:

・相続で引き取った戸建てであるが、現在誰も住んでおらず、処分したいと思っていた

・5号機は、元々所有者のご尊父が建てていたもので、相続のために土地を分筆し、

戸建を立てた経緯がある

・売却は値段次第になる

とのことで、早速日取りを合わして、戸建で話合いをしましょうということで。

翌週に、現地で、初顔合わせ。所有者の方は歳は60-70台のご婦人。

内部に入れてもらって、色々と拝見する。

うーん、残置物しこたまあり。まぁ、ごみ屋敷ではありませんが。

で、畏まって、炬燵でお茶を飲みながら、正座でお話をお伺いすると:

・相続は、この方になったが、売却相談しても、業者も嫌がって進まない

・残置物も整理したいと思っていたが、やり方がわからず、そのまま

・前面の道は、赤道ではなく、ちゃんとした道と聞いている

・ただ、戸建てと道路の間に、三角の土地の部分があり、そこは実は自分の持ち分ではない

・昭和のある時代に隣人が勝手に、その部分を登記した経緯がある(えっ??)

・隣の所有者は、欲を出して、勝手に登記して近所から総すかんをくらう

・ご尊父の親戚一同、市役所に駆け込み、”なんとかしろ!”とクレーム入れまくるが、市役所は、”それは、お互いで決着つけてください・・”というばかりで、拉致があかず

・隣の所有者とは、喧嘩状態で口も聞かない状態が続いたが、5,6年前に病気になる

・最終的に、お亡くなりになるが、”欲にくらんで、あの土地を取ったのは間違いだった・・・”と反省していたみたい(ホントか?)

・で、その隣人の物件は、業者に販売されてフルリフォームされて、現所有者に販売

・業者がちゃんとしていたようで、通行や掘削の権利は現所有者同士で結んでいる

・・・・・・

おい、この戸建て買っても、接道不可かい???

この経緯をみると、まんま宅建の権利関係のハナシがリアルに存在するんだなぁーと

感心する。昔は、勝手に人の土地を登記する行為も、平然と行われたみたいで・・・

話を聞きながら、”接道無理・・・”と正座の痺れのせいで、アタマくらくら。

まぁ、1時間半くらい、お話に付き合いましたから。

もう、ほとんど、昔の隣人の愚痴が8割ほど。

これ、相当根深いんだろうなぁーと。

後は、意外とこの周辺、

変な土地の区画になっているものや、廃墟も多いんですので、

”昔、なんかあったんだろうなぁー”という予測とぴったり。

しかし、このブッケンも、面倒なことになってたのか・・・

がっくりはしましたが、”越境の問題があるしなぁー”と。

後は、こんな複雑なブッケンを所有しながら、何も知識もなく、

どうするか?オロオロするご婦人に対して、

”これを処分して現金化してもらったほうがいいでは?”と、

変な同情心も芽生える。

#資産はあるでしょうけど、やっぱ、色々不動産で悩ませているようですし。

ということで、その日は特に金額を提示はしませんでしたが、

後日電話で、”XXX万でいかがですか?”と提示するとOKとなりました。

(まだまだ、ネタには困りません、このシリーズ・・・続く)