特養契約完了

母親の最後の住処を探すために、ここ数ヵ月、特別養護老人ホーム”特養”周りに明け暮れてましたが、やっと先週の土曜日に、契約完了。

10ヵ所の特養を見学すると、色々と見えてくるものがあります。

不動産投資やられている方も30代、40代の方が大半かと思いますので、同じ境遇に陥る可能性は否定できないかと。でも、介護のハナシ、結構面倒というか、ヒトの否定的な面を見せられるので、蓋をしておきたいというか、気持ちワカリマス。

まぁ、そんな需要のないハナシをするものどうか?と思いますが、備忘録として残しますか・・・

ここ数年、母親の介護をしてきて、率直な感想としては:

「日本の介護制度は、かなり充実しているが、この体制が継続されるか?は微妙」

ということでしょうか・・・・

特養の施設の説明を色々と受けて、年金内での生活を前提に、いくつかの選択肢を用意されているのですが、(1) 生活保護レベル受け入れ、(2)平均的な年金者受け入れ、(3) 平均以上の介護老人受け入れ、といくつかの選択肢が与えられてます。

で、凄いのが、(3)であっても、月額20万以下で受け入れが出来る体制を整えている状況。まぁ、ある意味”ニート最終形態”としての介護老人ですが、コストとしてh、相当低く抑えられていると思います。

サラリーマン稼業と大家業を経験すると、「コスト」にシビアになるのですが、特養が提供する料金システムを見て、驚愕しました。”これで、この施設やっていけるの???”という設定。まぁ、介護保険での補助や、公的な補助ありきで、格安のサービスを提供できる状態なんでしょうが、驚くほどリーズナブルです。これが、民間の老人ホームであれば、資金面から、正直やっていけないでしょうね・・・・

まぁ、その格安な状況であるからこそ、頼りたいという気持ちもありますが、現実としては受け入れは中々難しい状況。受け入れられないヒトたちとしては、(1). 元気な徘徊可能な認知症老人、(2). 家族から干されてヤサぐれた老人、(3). 暴れそうな男性老人、これらの人たちは、特養としては受け入れられそうもない状況。

どこの施設も、徘徊される老人は、ショートステイでは嫌々受け入れているみたいですが、特養の施設では、どこもお断りとのこと・・・

今回、ワタクシの場合は、母も一人、ワタクシも一人という状況であり、家族の援助がムズカシイという設定になっているのですが、基本”家族で面倒みれるのであれば、家族で面倒みなさい”というスタンスが結構多いかと。多分、施設に預けられるヒトも、”捨てられた”という感じもあるのでしょうね、後々面倒を起こす可能性があるとのことで、この条件は外せなさそうです・・

後は、どこの特養でも、男性は驚くほど少ないです。訪問した際に、必ずチェックされるのは、「お父様ですか?お母様ですか?」という質問。どうも、どこも男性の受け入れは面倒なのか、優先順位が下がるようです。男尊女卑の逆バージョンが、介護では発生するようで・・・

そんなフィルターを掛けているのも、介護ヘルパーさんの激務を軽減させるためというのもあります。現在、医療介護施設に入所している母親を見舞いに行くと、介護職員の方、本当に皆親身に対応しており、感謝しております。でも、彼等のお給料は、それほど高いとは思えません・・・でも、ヒトの終焉の生活を安心して暮らして欲しい、ということで、疲労困憊ながら最大限に働いていらっしゃいます・・・

政府が提供する介護保険制度が充実した内容ながら、懸命に働いている介護関係者が”先の見えない泥沼”な労働環境で、給与もそこそこという状況であるように見えるのですが、このまま今の状況が継続できるのか?非常に疑問には思います。

ただ、世の中”カネ”というキーワードが重要視されている状況では、中々良いアイデアはなく、現体制でそのまま続くのかな?とは思います。

色々と疑問を感じる状況ですが、現行の体制であるから、母親の終の棲家を見つけられたことも事実ですので、なかなか言いにくいところもありますが、”これでいいのか?このまま続けられるのか?”は、やっぱり疑問に思いますね・・・