【書評】日本人のためのお金の増やし方大全

出張のお供に数冊の本を持参ですが、今回はこちらの書評を。

色々な意味で興味深い本です。

非常に良いことを書いてあるのと同時に、MLMなどへの勧誘の手法も、さらりと盛り込まれてます。この本の読者は、必ず記載されたサイトにアクセスするだろうな・・・と感心させられました。

紙の資産、不動産、など色々ありますが、著者のお奨めは、個人事業ビジネスで、それも新しいタイプのMLMだそうです。この流れも相当研究していて、ムリのない流れで紹介しており、読者は自然を”ふむふむ、そうなんだ・・・”と思う仕掛けになってます。途中に、日本の人たちの紹介も散りばめられており、その流れも読んでいて、スムーズに入っていくようになります。

ワタクシも、営業企画、マーケティングもやっておりますので、本著の中身より、その自然と流れるようなコンテンツの作りの方には興味を持ちました。

ただ、コワイなぁーと思うのは、”こういう本が、巷にあふれると、引っ掛かる人達は多くなるだろうなぁー”ということです。ロバートが日本で仕掛けたビジネスでは、360万円もする商品販売もあったりして驚きですが、それをインターネットでのファネル(英語で漏斗の意味。マーケでは継続的な購入客を捕まえておく意味か?)作りと購買へを計画的に構築されており、対クレーマー処理も完璧な状況で構築されている・・・・よく読むとオソロシイ世界が繰り広げられてますね・・・

こういう計算された情報ビジネスやMLMが、水面下で広がっていくと、その手法の全体像が見えないと、明らかにジブンの意図とは”別”に、お財布からお金をだしてしまう状況が生まれてくるのでは?と少々心配になりました。

マーケティングを学び、本業で実践して思ったのは、”現状の資本主義の経済システムの中で、ジブンのリソース(資源という意味で、お金、時間、人との関係性、心の余裕等)を奪われないためには、マーケティングの学習は必須。もし知らなければ、知らない間に、まな板の上の鯉になってしまい、不本意な状況でリソースを他人に奪われる”ってことでしょうか・・・

興味があれば、図書館でお読みください。いや、ホント感心したわ・・・・

日本人のためのお金の増やし方大全
ロバート・G・アレン
フォレスト出版 (2018-09-07)
売り上げランキング: 8,017